４月に弁天町にオープンしたAttitude Store。歴史を感じる外観の古民家に一歩足を踏み入れると、そこには様々なカルチャーが入り混じった唯一無二の空間が広がっていた。

台湾の香りに包まれる店内

伝統工芸の横振り刺繍をアレンジ

店主であり、横振り刺繍の職人であるノリさんに話を聞いた。
小さい頃に訪れた横須賀のドブ板通りでスカジャンを作ってもらったのをきっかけに、横振り刺繍に興味を持ったという。
横振り刺繍とは群馬県桐生市が発祥の伝統工芸。結婚式で使用される打掛などに用いられる技術だ。今は希少となったその技術をおばあちゃんの元で修行。その後、福岡や札幌を転々としながら出会ったストリートカルチャーの影響を強く受けながら、新しい世界観を生み出している。
「スカジャンも大好きだけど、同じものを作っても意味がない。自分はまだまだ未熟だが、横須賀と同じ海の街であるここ函館で、より新しいものを作っていきたい」と語るノリさんの言葉からは、職人の先輩たちへのリスペクトが強く感じられた。

立体的な風合いが特長の横振り刺繍

手頃な大きさのワッペンも販売

シルクスクリーン・台湾雑貨・古道具も

公私共に仲がいいというシルクスクリーンの職人も、店舗内に作業場を構えている。手がけたTシャツやパーカーなどは、２階を中心に展開。色鮮やかなプリントは、一枚一枚、手作業で丁寧に刷られている。

所狭しと並べられた商品

カラーバリエーション豊富なプリントTシャツ

店内のところどころに置かれているレトロな古道具にも注目だ。年々古いものが好きになっているというノリさん。お店を訪れた際には、自分だけのお気に入りを探してみよう。

昭和感溢れる古道具たち

アトム、ヤクルトに乗ってる…

普段、表に顔を出さない職人たちにかわり接客を担当しているのは台湾出身のメイさんだ。彼女が現地台湾でセレクトしたかわいい雑貨たちも、店内の雰囲気作りに一役買っている。

華やかな台湾雑貨

おすすめの「漁師バッグ」を紹介してくれたメイさん

ジャンルにとらわれない集合体

記事を書いていて、ここは一体何屋さん？と考えるが、うまくまとめきれないというのがホンネ。この世界観を何か一つのジャンルにまとめてしまうのも野暮かもしれない。ぜひ一度、自分の足で立ち寄ってほしいお店だ。